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インドネシア/ジャカルタで飲食店を開業する|設備・内装工事

ここではインドネシアでレストランを開業するために必要な店舗の開設について、必要なプロセスと注意点について解説します。

入居の条件を決める契約書

物件が決まり、入居の審査が通ればビルマネジメント会社もしくは物件のオーナーとの賃貸契約に進みます。この時点で、取り決められた家賃やデポジットの支払いが発生します。

一般的には契約期間ごとの家賃を全額前払いするケースが多く、以前は3年という設定もありましたが、最近では短期化する傾向があります。1年、あるいは3カ月ごとに支払います。

もちろん、条件は物件によってそれぞれ異なりますので、契約の際には内容をしっかり確認することが重要です。

厨房まわりの設計は専門の業者に任せる

入居後は早速工事開始となりますが、当然ながら、その時点で業者も決まっていなければなりません。

設備・内装に関する業者は、大きく分けて次の3カテゴリーに分かれます。

  1. キッチンコンストラクター
    厨房まわりを担当する業者。
    ガスや排気、水回りといったレストランに不可欠な設備を含み、法的な基準や規制も設けられており、資格を持った専門業者に依頼することが義務付けられています。
  2. デザイナーおよび設計士
    店のコンセプトからイメージされるキッチン以外の部分を3Dでビジュアル化するデザイナーと、それをもとに製図するプロセスを担当する設計士が必要。
    デザイナーからは、インテリアやファブリックもデザイナーがイメージに合わせて提案されるのが一般的なので、コンセプトを十分に共有できていなくてはならない。
  3. 設備施工業者
    実際に工事を進めていく業者。
    配電などの設備、フロアや壁などのファブリック、備品などを含めたインテリアなど、それぞれの分野において専門性の高い業者もあれば、ワンストップでオーダーできる業者もいる。

スケジュールの入念な調整と工事着工

設計図はレストランライセンスの申請の際に提出する必要があり、また店舗のマネジメント会社などの許可も取らなければなりません。

見積もりやスケジュールについては十分に話し合い、決まっていないことや変更が起こりそうなことについてもあらかじめ条件を納得しあった上で施工業者との契約を交わしましょう。

トラブルが起こった際には責任の所在が明らかになるように、 決められた内容は細かいことでも必ず契約書に記載することが重要です。 また、インドネシア内で調達できない特別な設備や機器や器具については海外から輸入することになり、別の手続きが必要です。

大きいものは船便で輸入することになるので、時間もかかり、税関に提出する書類が揃っていたとしても、予期せぬトラブルが生じることもあります。

建築や内装の資材、インテリア用品などは当然ながら、現地で入手できるものよりも、遠くから運んでこなければならないものの方が高価なため、何がどこで手に入るかを事前にチェックしておくことが大事です。

日本と全く同じものが手に入らなくても、似たようなものはインドネシアでも十分入手可能なので、予算に合わせて調達しましょう。

ショッピングモールでの工事の注意点

工事費用の支払いタームは工事の期間によって変わりますが、短い場合で2回、4カ月以上かかる場合は3回になります。

内訳は着手時に30〜50%、その後2〜3回に分けて支払われるのが一般的です。

工事にかかる期間は、店舗の規模によりますが、通常30〜60 日、ショッピングモール内など昼間の工事ができない場所ではそれよりも長く見積もる必要があります。

また、排水や排気などに関わる設備工事をショッピングモール側に依頼しなければならない場合にも工期によって変わってきます。

妥協すべきポイントを明確にしておく

工事のタイミングは入居する物件のフリーレント期間を使用して行うのが望ましいでしょう。

これも通常は60日(2ヶ月間)程度ですが、交渉によっては4カ月間の家賃が免除されたというケースもあります。そうした条件を計算の上、事前に念入りなスケジュール調整を行うようにしましょう。

仕上がりのクオリティは日本と同じレベルを求めないようにすることも大事です。こちらが小さなことだと思っても、最初に決められたことを途中で変更したり、追加で別の要求を入れることによって、追加料金が発生したり工期が遅れるようになります。

仕上がりのイメージやクオリティを追求することも大事ですが、 その分時間とコストがかかることを忘れずに。 トータルの予算やスケジュールなどを考慮の上、どこで何を妥協すべきか、どこにパフォーマンスを発揮するのかというポイントを絞ることが、インドネシアではより重要になります。