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インドネシアの通関・物流|通関業務の現状

インドネシア通関業務の現状

かつては通関の所要時間が長いことが悩みの種でしたが、近年は改善がみられます。

2018年春段階の平均所要時間は3日ほどまで短縮されました。これは、各国の税関が民間企業とパートナーを組み、国際貿易のセキュリティの確保と円滑化の両立をめざした AEO(Authorized Economic Operator)制度の実施によるところが大きいものを思われます。

インドネシアでも優良な貿易事業者に対する通関上の優遇措置などを付与する制度を導入しました。それによって輸入企業は申請によりAEOの認定が受けられ、通関での優遇が受けられるようになっています。

AEO認定を受けた企業は「ブルーチャンネル」という通関上の地位が与えられます。そのほか輸入の頻度や貨物量によって、「グリーン」「イエロー」「レッド」といった地位があります。

  • ブルーチャンネル…AEO認定を受けた企業
  • グリーンチャンネル…原則審査なし
    検査率:低 法令順守レベル・実績:高
  • イエローチャンネル…主に書類審査
    検査率:中 法令順守レベル・実績:中
  • レッドチャンネル…主に現物検査
    検査率:高 法令順守レベル・実績:低

保税物流センターの利用

従来は原材料をインドネシアへ持ち込もうとすると、国内拠点のないサプライヤーは顧客から発注を受けるたびに、国外の倉庫などから輸入する必要がありました。

このような手間を解決するため、インドネシア非居住者も在庫を置ける新たな通関施設、保税物流センター(PLB)が生まれました。

PLBには顧客からの注文に応じてタイムリーに必要な物量を搬出できるという大きなメリットがあります。具体的な特徴は以下の通りです。

PLBの主な特徴・輸入品
PLBへの搬入から搬出時まで輸入に関する諸税を支払わずに保管できるのが特徴です。

  • 保管期間は最大3年間。
  • PLBの施設管理を行う事業者 (運送業者、倉庫業者など)が、PLBの全部または一部をインドネシア国内の輸 出入者や非居住者である製品サプライヤーなど第三者に貸与できる。
  • PLB内で の梱包、品質管理、送り先ごとの仕分けなどの簡易作業も認められている。