厳しい渋滞が日常的に起こっているジャカルタでは、貨物の運搬にも影響を及ぼしています。
しかも、インドネシア経済の成長に伴い、物資の輸送需要は増していますが、インフラ整備が進まないのが現状です。
交通インフラと貨物輸送
インドネシアを出入りする貨物の輸送に関わる交通インフラの整備は、順調には進んでいません。道路の完備もさることながら、港湾施設の開発も遅れているのが現状です。
現在、ジャカルタで輸出入に使える貨物ターミナルは、街の北側にあるタンジュン・プリオク(Tanjung Priok)港のみです。
新しい港は西ジャワ州に建設予定ですが、予定地が変更されるなど予断を許されません。
ただ、目下のところスバン県のパティンバンに港を作るとの方針が固まりつつあります。輸送量の伸びによりコンテナの枠が取れない、積み込み(積み降ろし)が順調に進まない、といった問題も提起されています。 タンジュン・プリオク港への大型船の入港は可能です。また、40フィート、20フィートコンテナ共に、最大積載量は国際基準と 同じ水準で輸送できます。
全量検査のコスト
インドネシアの港湾では、入港翌日から保管費用がかかります。したがって全量検査になると港のコストがかかることが大きな問題とされています。
たとえば輸入実績がない新規進出企業がインドネシアへ設備を搬入する際、必然的に 「レッドチャンネル」扱いとなるため、貨物が全量検査となり、通関コストが予想外にかかるといっ たことが起こっています。
祝日スケジュールの違い
イスラム教徒が大多数を占める インドネシアでは、ラマダン明けの休日「レバラン」を盛大に祝います。
「レバラン」は毎年異なる時期にやってくるので留意が必要です。そのほか、旧暦元旦(旧正月)の時期は東南アジアから中国、韓国にかけての広い範囲が祝日となります。
また、欧米のクリスマス前には荷が増える傾向があります。