世界銀行は4月29日、最新の報告書「商品市場見通し(Commodity Markets Outlook)」を公表し、2026年のエネルギー価格が前年比で24%上昇するとの見通しを明らかにした。主因は中東のガルフ諸国における紛争に伴う供給網の混乱だ。
原油価格の指標となるブレント先物の通年平均は、1バレル86ドルに達すると予測している。今回の予測は、1月時点の「世界経済見通し(Global Economic Prospects)」から大幅な上方修正となった。1月時点ではエネルギー価格の下落が予想されていたが、4月報告では年初の予測を約40%上回る価格ショックを織り込んだ。世界銀行は、紛争による供給の断絶が5月までに沈静化し、ホルムズ海峡を通じた海上輸送が第4四半期(10〜12月)に正常化することを前提としている。
価格高騰はエネルギー分野にとどまらない。金属および鉱物価格の予測も、従来の0.86%増から16.6%増へと大きく引き上げられた。一方で、農産物指数は5.59%の下落が見込まれている。世界銀行は、足元の価格高騰は需給の基礎的な構造の変化ではなく、一時的な供給アクセスの制約によるものだと分析している。

















