インドネシアではアブラヤシの栽培が盛んで、搾油後のパーム原油の輸出量は、2020年に世界シェア55%を占めた。世界一の生産国であるインドネシアで最近、食用油の価格が急騰している。
商業省のオケ国内商業総局長は、その原因として食用油の国際価格が上昇したためだと説明している。国内の年間需要量500万トンに対して国内の供給は約800万トンあり、供給は安定しているものの、国際価格の影響を受け価格が上昇しているという。
国際価格が上昇している理由として、バイオディーゼル燃料としての需要の高まり、第二の生産国であるマレーシアでの生産減少、いくつかの国が植物油へ移行したことによる世界の植物油の在庫減少、コンテナや船の減少によるコロナ禍の物流障害が挙げられた。
パーム原油の価格は年末まで上昇傾向にあると予想されており、それに伴い食用油の価格も急騰し続ける可能性がある。