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塩味から激甘まで、地域文化と時代に合わせて進化し続ける「スラビ」

(c) garut.pikiran-rakyat.com

米粉とココナッツミルクを混ぜて作るインドネシア風パンケーキ「スラビ」には長い歴史がある。スラビの発祥地は西ジャワと中央ジャワ。当初は米粉、ココナッツミルク、少量の塩という基本の材料のみで作られていたが、インドネシア各地に伝わるにつれて、各地域でさまざまな材料を加えた新しいスラビが生まれてきた。

スンダ地方では甘くないスラビが主流。朝食へのこだわりが強い人が多いスンダ地方では、オンチョム(発酵大豆の加工品)、卵やひき肉をトッピングした風味豊かな甘くないスラビが朝食メニューとして発展。オンチョムだけでなく、ソーセージ、チーズ、コンビーフなどのトッピングが加えられることも多く、味わい豊か。一方、甘い食べ物を好む人が多い中部ジャワのソロでは甘いスラビが主流。キンチャ(黒糖シロップ)を添えた甘いスラビは、定番の人気おやつになっている他、ソロの伝統的なイベントや祝いの席でもよく食されている。最近ではチョコレート、チーズ、ドリアンなどのモダンなトッピングバリエーションも増え、若者の間でますます人気が高まっている。

2つのスラビは、スンダ人とソロ人の味覚と料理文化の違いを反映している。このようにさまざまなスラビを知ることは、インドネシア各地の豊かな文化と料理の多様性を理解する足掛かりになるかもしれない。