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身体にやさしいだけじゃない!ジャムゥに期待される経済・社会効果

何世紀にもわたり伝えられてきたインドネシアの伝統薬ジャムゥの保護、経済的効果をもたらす文化的遺産としての再活性化、国民の健康的なライフスタイルの促進を目的に2008年、5月27日が「Hari Jamu Nasional(ジャムゥの日)」に定められた。

中央統計局(BPS)のデータによると、2022年には27万t強であったインドネシアの薬用植物の輸出量は2023年には29万t近くまで増加。とはいえ1936兆Rpに達するといわれる生薬の世界市場におけるシェアはわずか0.8%程度に過ぎない。世界市場における競争力を高めるには、製品の多様化、品質向上、安全基準の保証と国際認証、積極的なプロモーションとデジタル技術を活用した販路開拓が求められる。

去る4月にジャカルタ旧市街で開催された「ジャムゥ・フェスティバル2025」は、先祖伝来のジャムゥの価値と魅力を、官民一体となって、若い世代に伝える取り組みのひとつ。斬新なデジタルマーケティング、インフルエンサーの起用、モクテル風ジャムゥやインスタント・ジャムゥの開発などによってジャムゥのイメージを一新し、新たな市場の開拓に寄与した。伝統的に多くの女性がその生産・販売に関わってきたジャムゥには女性のエンパワーメントの実現への貢献も期待されている。