濃い緑色が印象的なお菓子「kue kentut」がグルメ系インフルエンサーに注目されている。主原料のひとつである「Ta Phiaの葉」は、かなり刺激的な香りと苦味を持つことから「kentut(おなら)の葉」とも呼ばれている。 kentutの葉には抗酸化物質、抗炎症物質、ビタミン C、フラボノイドなどの成分が含まれていて、古くから薬としても使用されてきた。調理するとその香りは消え、香ばしく、食べやすくなるのだが、kentutの葉を使ったこのお菓子は「kue kentut(おならケーキ)」と呼ばれるようになった。
客家語で「Ta Phi Pan」と呼ばれるkue kentutは数千年前、中国の漢民族の一派である客家人がBangka Belitung諸島に到着した際に伝わったとされている。繁栄と健康をもたらすと信じられており、同地の華僑コミュニティには、中国太陰暦の8日にこのお菓子を食べる習慣がある。kue kentutには何層かに重ねたもの、ロール状のもの、絵柄のついた丸いものの3種類の形状があるが、いずれもkentutの葉とサゴヤシの粉を混ぜて作るので、しなやかだが噛み応えがある。Bangka Belitung地方やMedanで良く見かける他、ジャカルタの専門店でも買うことができる。