インドネシアのSNS上で最近「Rojali」という言葉をよく目にする。多くのビジネスに損害を及ぼす可能性もある「Rojali」とは一体何だろうか。
「Rojali」は、カフェ、レストラン、ショッピングモールや昔ながらの市場を訪れるものの、ほとんど買い物をしない人々、ならびにその現象を指す言葉「Rombongan jarang membeli」の略。買い物が目的ではなく、空調設備の整った快適な空間と安価な娯楽等を求めてショッピングモールを訪れるRojaliが増加することにより、混雑はしているが肝心の販売収入は伸びないという事態に陥るショッピングモールも増えている。
飲食店にもRojaliは現れる。グループで訪れるが実際に食事をするのは1人か2人だけで、残りの人々は何も注文せずにただ電気、Wi-Fi、エアコンといった飲食店の設備・空間を利用している。料理やドリンクを注文しない客によって店内が混雑していて、新規の客を迎えることができない状態、回転率が下がる状態は、高額なテナント料、設備費、光熱費、人件費を支払っている飲食店経営者にとっては大きな痛手となる。
Rojali現象は、商品価格の上昇、賃金の停滞、消費の優先順位の変化など、複数の要因によって人々の購買力が低下することによって生じやすい。