インドネシアの与党ナスデム党は8月31日、アフマド・サロニ氏とナファ・ウルバフ氏の2名の国民議会議員(DPR RI)について、党会派からの活動停止処分を決定した。事実上の議員資格停止で、9月1日付となる。最近の国民感情を鑑みた措置とみられる。
決定書にはスリヤ党首とヘルマウィ書記長が署名した。ヘルマウィ書記長はジャカルタで記者団に対し、「国民の意思が党の活動の主軸であるべきだ」と強調した。国民の感情を傷つけるような議員の発言は、党の理念からの逸脱だと指摘している。
サロニ氏は既に国民議会第III委員会副委員長の職を解任されていた。また、ジャカルタにある同氏の自宅が暴徒に襲撃され、略奪される事件も発生している。ヘルマフィ書記長は、国民の訴えの中で命を落とした複数の国民に対し、党として深い哀悼の意を表明した。今回の措置は、国民の苦境に寄り添う姿勢を示す狙いがある。