インドネシアのコングロマリット(複合企業)アストラ・インターナショナルはこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大が、同社の業績に打撃を与えるとの見方を示した。
アストラの第1四半期(1~3月)の利益は4兆8000億ルピア(約3億1184万米ドル)となり、前年同期から8%減少した。売上高は前年同期比9%減の54兆ルピアに落ち込んでいる。重機、鉱業、建設、エネルギー部門の売上高が急減したことで、全体の売上高が減少した。特に石炭価格の低迷が響いた。
一方、アストラは新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出制限により、同社にとって大きな課題になるとみている。特に消費者の消費行動が抑制され、不動産と自動車の購入が縮小すると予想される。
ただし、アストラは事業を多角化しているため、新型コロナウイルスのリスクを分散できるとも見ている。
アストラは「どこかの部門の業績が悪化しても別の部門が全体への影響を緩和するため、新型コロナウイルスの流行拡大の中でも業績を維持できるだろう」としている。