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インドネシア産業分野の目標設定「インダストリー 4.0」とMaking Indonesia 4.0

製造業の発展に注力した「インダストリー4.0」

「インダストリー4.0(Industry4.0)」とは、製造業におけるオートメーション化およびデータ化・コンピュータ化を目指す昨今の技術的コンセプトに付けられた名称です。具体的には、IoT(Internet of Things:モノのインターネット化)やクラウドコンピューティングなどが含まれ、これらの技術革新は「第4次産業革命」とも呼ばれています。

インドネシアにおける「インダストリー4.0」は、「メイキングインドネシア4.0(Making Indonesia4.0)」で設定された目標達成のために、ジョコ大統領が公約として掲げた「第4次産業革命への対応策」とし注目を浴びています。

現在、製造業に力を入れているインドネシアは、

  • 自動車
  • 電子電機
  • 化学
  • 繊維・アパレル
  • 飲食料品

の5つの産業を、第4次産業革命への対応を優先的に進める分野と設定しました。特に自動車産業について注力しており、電気自動車についての国産化基準を定め、積極的に国内生産を進める方針を固めています。

現状ではこれを進めるにあたって、政府が「Readiness Index」という準備状況を評価する項目をインターネット上で公開しています。各企業はそれを使って進捗を報告し、準備が進んでいる企業に対して政府が表彰するという試みもなされています。

■「Making Indonesia 4.0」の目標
2030年までに世界の10大経済国へ
■達成指標
・GDPに対する純輸出の割合を10%に引き上げ
・労働コストに対する生産性を2倍に引き上げ
・GDPの2%を研究・開発・設計およびイノベーションに配分

「Industry4.0」の優先項目
  1. 部品・素材フローの改善: 素材・部品産業の強化
  2. 工業ゾーンの再設計: 工業団地に関する包括的・産業横断的ロードマップ作成
  3. 持続可能性への適応: クリーンテクノロジー、EV、バイオ燃料、再エネ等
  4. 中小零細企業の育成: Eコマースや技術支援
  5. デジタルインフラの整備: クラウド、データセンター、情報セキュリティ、ブロードバンド等
  6. 外国投資の誘致: 有力製造業を誘致し、技術移転を後押し
  7. 人材の質の向上: インダストリー4.0に合わせた教育カリキュラムの刷新、専門性の高い人材の移動を円滑化
  8. イノベーション・エコシステムの形成: イノベーションセンターの設置、知的財産保護、産学連携
  9. 技術投資に対するインセンティブの導入: IoTやAI等に投資する企業を対象とした補助金、減免税、関税免除
  10. 規則と政策の調和: 中央省庁・政府機関・地方政府横断的に規則と政策の調和

運用についてはさまざまな調整が必要

「メイキングインドネシア4.0」はまだイニシアチブのみで、運用については、コロナ禍の影響もある現状ではまだ検討段階だと言えるでしょう。労働集約型の産業分野で経済成長を続けてきたインドネシアにとって、第4次産業革命で生まれた技術革新による課題もあるからです。

メイキングインドネシア4.0のメリットと課題
  1. メリット
    • さまざまな工程における効率化
      新しい技術の導入によって、サブインダストリーも含めた工場内の生産フローを見える化する事ができる
  2. 課題
    • 失業対策
      これまで人手で行なっていた作業を機械化するため、余剰人員が生まれる

電気自動車国産化に向けた取り組み

また、自動車産業のなかでもとくに力を入れられているのが電気自動車です。2019年に公布された大統領令では、原材料の現地調達率が義務化されています。電気自動車を国内で生産する
場合には、四輪車以上の車種では2019年以降、35%の現地調達率が義務化されています。罰則規定はないものの、2030年までに目標達成されるための義務化という流れなので、今後はこの基準を守った企業に対して減税などのインセンティブも発生することが予想されます。

実際に中国企業は、インドネシアにおける電気自動車用バッテリーの素材生産で政府の政策に合わせるような形でスラウェシ島に工場を設立しており、注目をされています。

現在、ジャカルタ市内ではタクシーを中心に電気自動車が試験的に導入されていますが、今後、一般消費者への販売に関して市場にどれだけのニーズがあるのか、充電ステーションをどのように整備するのか、などの課題も残されています。

参考:大統領令2019年第55号のポイント

  • 第4条
    1. 電気自動車プログラム加速化チームの形成
    2. 工業大臣による電気自動車産業ロードマップの策定
  • 第6条
    1. 電気自動車産業(部品含む)に国内製造設備の設置義務
    2. 自動車・二輪部品産業に電気自動車産業との協力義務
  • 第8条
    部品・原材料の現地調達義務
  • 第11条
    国内に電気自動車の製造設備を有する事業者に、一定期間、 国内製造できない部品輸入を容認
  • 第14条
    現地調達率を遵守する企業にインセンティブ付与(減税等)
  • 第17条
    関税減免、奢侈税減免、交通規制の免除等

 

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