インドネシア政府はこのほど、2021年の景気回復プログラムの予算を553兆900億ルピア(約394億米ドル)に引き上げることを決定した。これにより新型コロナウイルスの流行抑え込みに苦慮するインドネシアの景気回復を後押しする意向だ。
ハルタルト経済調整相はこのほど開催されたビジネスフォーラムで、「閣議などを通じて、われわれはこのプログラムの予算規模を553兆900億ルピアに引き上げることを決めた。これは政府が、2021年に経済を回復させるためには、2020年以上の取り組みが必要であると考えていることを示すものだ」と説明する。
インドネシア政府は当初、2021年の景気回復プログラムの予算を372兆3000億ルピアと設定していた。ただし、ジョコ・ウィドド大統領が全国で新型コロナウイルスワクチンの無料接種を実施すると明らかにしたこともあり、関係当局はこの予算が膨らむとの見通しを示していた。
政府は2020年には、医療機関の改修や医療設備の導入、新型コロナウイルス感染対策などを含む景気回復プログラムに692兆5000億ルピアを拠出した。一方、このうち実際に実行された予算額は579兆7800億ルピアにとどまる。