「すみません、声が途切れました」「画面共有が固まっています」——。
ジャカルタのオフィスやチカラン、カラワンの工業団地で日々繰り返されるこのやり取りは、インドネシアで働く日本人にとって半ば「諦め」の対象となっている。しかし、クラウド活用やWeb会議が常態化した今、その数分の遅延や切断は企業の生産性を蝕む重大な「見えないコスト」だ。この課題に対し、SCSKインドネシアは日本のエンジニアから絶大な信頼を得る「ヤマハ」のルーターと、インドネシア最大手の通信キャリア「Telkomsel(テレコムセル)」を組み合わせた新たなソリューションを提示する。「ネットワークは空気のような存在であるべき」と語る同社事業開発担当の秋山拓輝(Bob)氏に、インドネシアにおける“止まらない通信環境”の構築術を聞いた。
話者プロフィール

PT SCSK GLOBAL INDONESIAにてヤマハネットワーク製品の事業開発を担当。
Telkomselを始め、インドネシア現地企業と企業向けITネットワーク環境の改善に尽力している。
インタビュー本文
「ネットが遅い」は機会損失
――インドネシアの日系企業において、ネットワークの見直しが急務となっている背景は何でしょうか。
最大の要因は、ビジネスで使用するITツールの劇的な変化です。5年前であればメールとWeb閲覧で事足りましたが、現在はTeamsやZoomを頻繁に利用し、重いデータをクラウドで共有することもあります。つまり、回線の「太さ」と「安定性」が仕事のスピードに直結する時代になったのです。
しかしインドネシアでは、周辺諸国と比べても回線速度が遅く、道路工事による物理的な光ファイバーの切断や、プロバイダー側のトラブルも頻発します。これらを「インドネシアだから仕方ない」と放置することは、企業にとって大きな機会損失であり、経営リスクそのものです。

――なぜ今、インドネシアの日系企業でネットワークの見直しが急務となっているのでしょうか?
一つは、地域差が大きい回線品質の不均一性です。コストを優先した結果、接続の不安定さを招くケースが後を絶ちません。
もう一つは、ネットワーク機器の老朽化です。導入から5〜10年が経過したルーターでは、近年のクラウド利用やVPN通信の拡大によるトラフィック増に対応しきれず、ボトルネックとなっている場合があります。これらインフラの脆弱性が複合的に絡み合い、『なんとなく不安定だが、どう改善すればいいか分からない』という状態に陥っています。
ヤマハ×Telkomselの「最強タッグ」
――その解決策として、なぜ「ヤマハルーター」と「Telkomsel」の組み合わせを提唱されているのですか。
私たちが提案しているのは、過酷な環境に耐えうる「最強のタッグ」です。まず、日本のネットワークエンジニアの間で「ヤマハのルーターなら安心」という神話があるほど信頼性が高いヤマハ製ルーターを採用します。インドネシアは電圧が不安定で高温多湿ですが、ヤマハ製品は非常にタフで壊れにくいのです。
ここに、インドネシア全土をカバーするTelkomselのモバイル回線を組み合わせます。このソリューションの核となるのは「自動バックアップ機能」です。例えば、オフィスや工場でメインの固定回線が工事で切断されたとします。通常なら復旧まで業務が停止しますが、ヤマハルーターを導入していれば、瞬時にTelkomselの無線回線へ自動で切り替わります。社員がトラブルに気づかないうちにバックアップ回線で業務を継続できる、スマートな運用が可能になるのです。

「止まらない」を標準に
――解決策として、ヤマハ製ルーターと通信大手テルコムセル(Telkomsel)の組み合わせが支持されている理由は。
ヤマハのルーターは、日本の企業や教育・公共機関において圧倒的な導入実績を持っています。最大の特長は、一貫して「止まらないこと」を追求した設計思想にあります。
具体的には、主回線の障害時に即座に予備回線へ移行する「自動バックアップ」や、安定的なVPN接続の維持、さらにはネットワークの稼働状況を把握する「可視化」といった機能が標準実装されている点です。
――そこにテルコムセルの回線を組み合わせる狙いは。
インドネシア最大手のTelkomselは、同国で最も広範かつ堅牢な通信網を誇ります。都市部から地方拠点に至るまで、同社の広域ネットワークは他社の追随を許さない状態です。
高い信頼性を誇るヤマハのハードウエアと、現地最大手のインフラ。この両者を掛け合わせることで、インドネシアにおいても「日本国内と同等の通信品質」を担保しています。この安心感こそが、選ばれる最大の要因だと考えています。
社員が誰も気づかないうちにトラブルを回避している、そんなスマートな運用が可能です。
まずは現状把握を
――現在は目立ったトラブルが生じていない場合でも、あえて現状を見直す意義はどこにありますか。
ネットワークの不具合は、業務が集中する繁忙期や、日本本社との重要会議といった「最も止まってほしくない局面」で起きがちです。
現在の業務量に対して設備が最適であるか、将来の拠点拡張や人員増員に耐え得るか、あるいは過剰な契約によるコストの無駄が生じていないか。これらを「可視化」することで、経営資源の最適化を図ることが可能となります。「すぐに入れ替える前提でなくても大丈夫ですか?」と聞かれることも多いですが、私たちはまずは「現状を正しく把握すること」が、安全稼働への第一歩と考えています。
「通信速度の低下を頻繁に感じる」「長年ルーターを更新していない」「自社の構成を把握している担当者が不在である」といった兆候が一つでもあれば、それは見直しの好機です。具体的な検討段階でなくとも、まずはお気軽にメッセージください。皆様の事業成長を支えるパートナーとして、お会いできるのを楽しみにしております。

企業情報
| 企業名 | PT SCSK GLOBAL INDONESIA |
| 住所 | SUMMITMAS II Lantai 5, JL. Jend. Sudirman Kav. 61-62, Jakarta Selatan |
| 電話番号 | 秋山:0811-1015-0235(WA) |
| Website | https://scskidn.com/ |



















