インドネシア政府が国内の火力発電所への石炭供給を確保するために1月1日から1カ月間の予定で石炭の輸出を禁止している措置について、在インドネシア日本国大使館が日本への輸出禁止を撤廃するよう要請した。
金杉憲治在インドネシア大使は4日、アリフィンエネルギー・鉱物資源相に対し「突然の石炭輸出禁止は、日本の経済活動や市民生活に深刻な影響を与える」と書簡を送付した。書簡では、日本はインドネシアから月200万トンの石炭を輸入しているが、日本が購入している石炭はインドネシアの火力発電所で使用する石炭とグレードが異なるため、インドネシアの石炭不足の要因ではないと述べ、日本への石炭輸出禁止の即時撤廃を促した。
政府は石炭生産者に対し生産量の25%を国内供給するよう定めているが、国内の石炭価格は1トンあたり70米ドルで、世界の石炭価格をはるかに下回っている。