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成長の余地残る保険業界 消費者の保険リテラシー向上が鍵

インドネシアの保険普及率は比較的低く、保険業界はまだ成長の余地が十分にある。しかしながら、消費者の保険に対する知識不足などが要因となり、最近は成長が低迷しつつある。

スリ・ムルヤニ財務相によれば、同国の平均保険支出は約109万ルピアで、年間消費支出のわずか1.9%にすぎない。

スイスに拠点を置く世界的再保険会社スイス・リーのシグマ2020レポートでも、インドネシアのGDPに対する保険料の比率は1.9%で、東南アジアの中でも比較的低いことが示された。同レポートでは、シンガポールが9.5%と最も高く、マレーシアが5.4%、タイが5.3%と続き、ベトナムは2.3%、フィリピンはインドネシアをわずかに下回る1.8%だった。スリ財務省は「このレポートのデータは、インドネシアの保険普及率と比重がまだ非常に低いという事実を裏付けている」と述べた。

一方で、GDP伸び率と保険料伸び率の差は、2005年の2桁から2020年には1桁に縮小しており、マーケットの潜在性と拡大可能性を示している。
しかしながら、直近では保険業界の成長が鈍りつつあり、消費者の保険知識の欠如が要因とも指摘されている。

金融サービス庁(OJK)の2019年全国調査によると、保険リテラシー指数は2016年の同様の調査よりも4ポイント上昇し19.4%となった。増加はみられるものの、金融リテラシー指数の36.1%よりも低い結果だった。スリ財務相は、この結果について、情報に制限があったり、消費者が簡単に理解できないなど、保険情報へのアクセスに問題がある可能性を指摘している。

また、全国的に保険数理人のような有能な人材が不足していることにも言及した。そのため、保険会社のガバナンス自体が、消費者のリスクを生み出す事例もあるという。