インドネシアの事業競争監視委員会(KPPU)はこのほど、向こう60日にわたり、米グーグルの予備調査を実施すると発表した。グーグルとその子会社が、複数のアプリにおいてGoogle Pay Billing(GPB)の利用を義務付けていることなどが、競争法違反に当たる疑いがあるという。
KPPUは、グーグルが複数のアプリにおいてGPBの利用を義務付け、これを通じてサービス手数料の15~30%を徴収している疑いがあると説明する。ほかの決済サービス・プロバイダーが徴収するサービス手数料は5%以下の水準であるため、グーグルは非常に高いサービス手数料をとっている可能性がある。この状況を踏まえ、グーグルによるGPBを使用した独占と、製品の抱き合わせ、支配的地位の濫用などの疑いがあるとしている。
KPPUは「グーグルのサービス料金が高いため、インドネシアのアプリ開発業者にとって負担になっている。不当なサービス手数料が生産コストと価格の上昇を引き起こすだけでなく、消費者にも不利益をもたらす」と説明した。