西ジャワのプルワカルタにあるサテ専門店「Sate Maranggi Hj. Yetty」。オーナーのYettyさんの父親が1990年にココナッツアイスの店を始めたのがこの店の始まり。その後Yettyさんが試行錯誤の末に生み出したオリジナルのサテを看板商品に、ジャカルタとバンドン間を移動する旅行客をターゲットに出店場所を選び、ビジネスを拡大。今では地域の観光の振興に寄与するほどの有名店になった。
プルワカルタの名物料理として知られているサテマランギだが、その起源については諸説ある。1つ目はサテマランギのスパイスが中国のジャーキーに使用されるスパイスと同じであることから、インドネシア・中国文化の融合の産物であるとする説。2つ目はラム肉を保存するためにスパイスを使ってジャーキーにした西ジャワのサテ売りマク・ランギがサテマランギの生みの親であるとする説。3つ目は残りもののラム肉を美味しく保存するためにスパイスと少量のパームシュガーでマリネしたプルワカルタのプレレド地区の羊牧場労働者の知恵から生まれたとする説。いずれの話が真実であれ、サテマランギは大衆に愛される料理になった。
Yettyさんのサテは牛肉、羊肉、鶏肉から選べる。定番はもちろん羊肉のサテ。臭みがなく牛肉と間違える客も多いのだとか。