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無形文化財、G20の記念品にも選ばれた神の島の蒸留酒アラックを知る

古くからバリ島で世代から世代へと受け継がれてきたアラック(Arak)。地元で作られた米やヤシの実などの炭水化物を含む農産物を発酵・蒸留して製造する酒であり、伝統的な儀式や、風邪・咳・口内炎の治療などに使用されてきた。地元の人々はリウマチや糖尿病に対する治療効果、アンチエイジング効果、さらにはアラックを浸した布をへその下に1〜2分間置くだけで解熱作用も期待できると信じてきた。

材料は地域によって異なるが、最も一般的なのはヤシの木の樹液。アラック農家では1日2回ヤシの木の樹液を採取し、大きな樽に集める。採取された樹液にヤシの繊維を加え、2~3日発酵させる。ヤシの代わりにバユール(bayur)またはクタット(kutat)の樹皮を使用する農家も多い。樹液が発酵してアルコール度数が上がり、味と質感にも変化が現れたら、その後約12時間かけて蒸留する。

バリのアラックは今年、インドネシア教育文化研究技術省により無形文化財に指定された。また保健省ならびに女性のエンパワーメント・児童保護省が開催したG20の2つの会議の記念品に選ばれたことでも知られている。記念品には昨年の「BRIncubator」でTOP10入りし注目を浴びたIda Ayu Puspa Eny氏プロデュースのアラック5種が選ばれた。