南ジャカルタのスナヤンエリアを中心に、通常のサテアヤムの屋台に紛れ「サテたいちゃん」の屋台が増えている。「サテたいちゃん」はスモーキーな香ばしさと辛味が特徴の、ピーナッツソースを使わないサテ・アヤム。台湾や日本、タイなどから伝わって普及した外来の料理だと思っている人もいるようで、Twitter上ではその起源が話題になっている。
ある屋台の主人は「ブロックMにあった有名店『居酒屋たいちゃん』の近くでサテアヤムを売っていた人が考案者でありその名前が広がった、との噂があるが、その人はすでにブロックM周辺にはいなく、真偽はわからない」と答える。別の屋台の主人は「スナヤンのサテの屋台で食事をしていた日本人が、ピーナッツソースではなく塩のみで味付けしたサテアヤムを食べたいと注文し、塩味の『サテたいちゃん』が生まれた」と話す。いずれにしろ、日本の焼き鳥から着想を得たインドネシア発の新しいサテであることは間違いないようだ。
高級なイメージの焼き鳥の低予算バージョンともいえる「サテたいちゃん」。もちろんインドネシア人の好みに合わせてアレンジは加えられている。醤油やオイスターソースで下味をつけた鶏肉を塩味で焼き、最後にサンバルを添える。唐辛子やとろけるチーズのトッピングもいかにもインドネシアらしい。