経営の現地化が進む中で、これまでの「日本流人事評価の流用」からインドネシアの環境に合わせた新たな制度が今後は求められるようになるでしょう。
今、現地で必要な人事評価の考え方について伺いました。
Q.当地の日系企業における人事評価制度の変化を教えてください。
A.日本本社の人事制度を当地の状況に合わせて運用する。
従来は日本本社で作成した人事制度を当地でも同様に活用する企業が多く、現地のビジネス環境や従業員の意向に沿ったものではないため、運用が上手くいかないケースが散見されました。現在は、こうした問題を是正するため、ジョブディスクリプションを整備し、役割・責任に基づいた評価制度を作成することによって、公平で透明性の確保を目指す動きが活発になっています。
Q.貴社で提案している人事評価制度の特徴を教えてください。
A.評価が難しいとされる「定性評価」を客観的に評価できる仕組みを提案
「定性評価」について、部門のマネージャーを対象にインタビューを実施し、業務遂行に必要なスキル・能力・経験等を「定性評価=コンピテンシー」としてまとめます。そうして、最終的に改善提案等が現場から上がり生産向上に繋がる組織改革の実現を目指せるのが特徴です。
Qインドネシアならではの人材マネジメントの難しさはありますか。
A.当地の事情に合わせたリテンションを防ぐ工夫が必須。
インドネシアでは、助け合いの精神が強いため個人評価を好まない傾向にあります。そのため、チームへの貢献度や責任を評価する制度を検討することも重要です。また、若手リーダー層の離職率が高いからこそ、ロールモデルとなる人材を育てキャリアビジョンを示す事も大切です。
Q.人事評価制度の必要性についてのお考えを教えてください。
A.事業戦略に合わせた人事制度の確立を。
例えば、現地化の推進により「1年後にローカルの人材を上位職位につかせる」といった後継者の育成計画を考えていく必要があります。そのために、弊社では熱意をもったスタッフが各社様に合わせた人事評価制度をご提案いたします。
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1972年、東京都出身。外資系コンサルティングファームおよび消費財メーカー人事部において、人事戦略制度策定、人材育成体系構築、組織・リーダーシップ開発に従事。
2014年よりインドネシアに活動の場を移し、日系企業向けの組織・人事コンサルティングを推進。