国内鉄鋼業界は、中国からの鋼材輸入が急増し、国内販売が急落している。インドネシア鉄鋼工業協会(IISIA)のウィドド事務局長は、「中国製鋼材の流入が国内生産者の市場シェアを侵食し、一部の企業は売上が20%以上減少している。」と述べ、政府と業界に対策を求めている。
IISIAのデータによると、今年1月から7月までの7カ月間で、中国からの鋼材輸入は前年同期比33%増加し、298万トンに達した。世界最大の鋼鉄生産国である中国は、国内の不動産不況や需要減少により、過剰生産を抱え、世界市場に製品を大量供給している。9月には中国の鋼材輸出量が過去8年間で最高となる1,015万トンに達し、前年同期比25.9%増となった。
この状況を受けて、トルコや米国、EUなどの国々は保護主義的な貿易措置を講じており、インドネシアも同様の対応が必要とされている。