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ミナンカバウ族の伝統的な発酵乳製品「Dadiah」ってどんな味?どう食べる?

ミナンカバウ族の食文化のメッカといわれるほどに食文化が豊かな西スマトラの高地。自然観光地としても人気の高いAgam、Tanah Datar、Lima Puluah Kotoの三角地帯(通称Luhak Nan Tigo)には、伝統的な発酵乳製品「Dadiah」が存在する。Dadiahは水牛の乳を竹筒の中で丸一日かけてじっくり自然発酵させたもの。発酵期間が長いほど、より濃厚でクリーミーな食感と独特の酸味が生まれる。ヨーグルトに似ているが、ヨーグルトとDadiahにはいくつかの違いがある。

まずは乳牛の乳ではなく、搾りたての新鮮な水牛の乳を使用する点。農家が水牛の乳搾りを始める夜明け頃になると各地でDadiah作りが始まる。長さ20~30cm程度の竹筒20本分のDadiahを作るには通常、水牛3頭分の乳が必要という。濾過した新鮮な乳を竹筒に注ぎ、しっかり密閉し発酵させる。もうひとつは、ヨーグルトはスターター(乳酸菌)を添加するのに対し、Dadiahはスターターを使わずに自然発酵させる点。ヨーグルトよりも固めに仕上がるのも特徴だ。ライスクラッカーと少量のパームシュガーと一緒に食べるのがDadiahの最もポピュラーな食べ方だが、唐辛子、玉ねぎ、キンマを添えてご飯と一緒に食べることもあるそう。