インドネシア国会第VI委員会のアフマド・ラビブ委員は、マレーシア産ドリアンの違法輸入が国内市場で横行している現状に対し、厳重な対応を要求した。毎日数百ケース、少なくとも10トンもの違法ドリアンが、バタムやリアウを経由し、ジャカルタなどの市場へ流入していると指摘。これは国内農家との間に不公正な競争を生み出し、市場価格の安定を阻害すると述べた。
ラビブ委員は、この密輸行為が国内経済システムを破壊し、「インドネシアが悪質な輸入業者の楽園と化している」と強調。違法な輸入品はドリアンに留まらず、衣料品や電子機器、他の園芸作物など多岐にわたるという。
同委員は、既に密輸業者の情報や流通経路を貿易省に提出済みで、デジタル技術の活用と関係機関の連携により、密輸対策と監視を強化すべきだと主張した。違法輸入は単なる法違反ではなく、国家経済への「裏切り」であるとし、断固たる措置を講じる必要性を訴えた。