国際的な旅行・カルチャー誌『Time Out』が発表した「世界で最もクールな地区2025」で、南ジャカルタのクマンが28位にランクインした。ちなみに1位は東京・神保町。
クマンは、カフェやブティック、ギャラリー、バーが軒を連ねる、創造性あふれるエリア。『Time Out』の記者Layla Roseは、「クマン・ラヤ通りやバンカ通りに立ち並ぶ屋台の賑わいと、ビジネス街SCBDとは違うリラックスした雰囲気のバーが魅力」と評価している。
選出基準は「地域コミュニティが健やかに循環するエコシステム」。旅行エディターのGrace Beardによれば、クマンの歴史がまさにその象徴だという。もともとこの地は「ケマンの木」が茂る静かな村で、「tempat jin buang anak(精霊が子を捨てる場所)」と呼ばれるほど人里離れた地域だった。
だが1990年代以降、その穏やかな環境と都心へのアクセスの良さから外国人居住者が増加。おしゃれなカフェやバー、モダンな住宅が次々と誕生し、今ではジャカルタを代表する国際的なカルチャースポットへと進化した。
地域の温かい結びつきと多様な文化が息づくクマン。古き良き情景と現代的な感性が融合するこの街こそ、今のジャカルタを象徴する「クールな地区」と言えるだろう。



















