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多文化が交差するジャカルタの顔!「オンデルオンデル」の歴史をひも解く

ジャカルタの街を歩くと、高さ2.5メートルにも及ぶ巨大な人形「Ondel-ondel(オンデルオンデル)」に出会うことがある。現在では祝祭や建国記念日を彩るベタウィ社会の象徴だが、その起源は単なる飾りではない。

かつては「バロンガン」と呼ばれ、疫病などの災いを払うための神聖かつ恐ろしい存在であった。1980年代頃までは、人形の制作前に供物を捧げる儀式が行われていたほどだ。しかし、1970年代にベニャミン・スエブの歌をきっかけに「オンデルオンデル」の名が定着し、アリ・サディキン知事が都市のアイコンに指定したことで、その顔立ちは親しみやすいものへと変化した。

興味深いのは、その姿に多様なルーツが混ざり合っている点である。バリのバロンやティオンコックの獅子舞、さらにポルトガルの祭典の影響も指摘されている。イギリスの商人W・スコットは、1605年時点で既にこの巨大な人形の存在を記録していた。

顔が赤い男性は魔除けを、白い女性は優しい母性を表し、これらが並ぶことで国旗と同じく「勇敢と純潔」を示しているとも言われる。多様な文化を吸収し進化し続ける姿は、まさに都市ジャカルタの歩みそのものである。

もうひとネタ!
イスラム教の影響で男性人形の衣装は変化し、首に巻いた布はベタウィの伝説の英雄シ・ピトゥンの姿を彷彿とさせる。