インドネシアの主要メディア「コンパス・ドットコム」は5月19日、警察官が巨大なワニに襲撃される緊迫した場面を捉えた動画が、生成AI(人工知能)によって精巧に作成された偽情報であるとの調査結果を公表した。この動画は2026年4月8日ごろからSNS上で急速に拡散されていたものである。
拡散された映像には、ワニの顎に頭部を挟まれた状態の警察官を、周囲の人々が必死に引き寄せて救出しようとする様子が映っている。しかし、同メディアの専門チームが詳細に分析したところ、映像には現実とは乖離した不自然な点がいくつも発見された。例えば、ワニに襲われているという極限状況下にあるにもかかわらず、警察官の制服が一点の汚れもなく整っている点などが指摘されている。さらに同チームが最新のAI検知ツール2種を用いて映像の信頼性を測定したところ、生成AIによる捏造である可能性が極めて高いとの分析結果を得た。
同メディアは、視覚的なリアリティーを悪用したAIコンテンツが社会的な混乱を招く危険性を強調している。また、コンパス・ドットコムは読者に対し、正確な報道を維持するための支援制度への協力を求めている。支援金は5,000ルピア(約47円)から受け付けており、偽情報の氾濫に対抗する調査報道の継続に充てられるという。


















