インドネシアを代表する料理といえば串焼きのサテであるが、その種類は252種類にも及ぶという。その中でも豚肉を愛する人々にぜひおすすめしたいのが、北スラウェシ州のミナハサ地方に伝わる「サテ・ラゲイ」である。
この料理の最大の特徴は、その圧倒的な大きさだ。通常のサテの3〜5倍もある大ぶりの豚肉を、長く太い竹串に刺して豪快に炭火で焼き上げる。その起源はミナハサのトンテンボアン族にさかのぼる。古くから祭りの準備を手伝ってくれた親族への感謝のしるしとして振る舞われてきた、特別で温かい意味を持つごちそうである。
現在広く知られているスタイルのサテ・ラゲイは、カワンコアンにあるレストランのオーナー、アドリ氏によって考案された。豚肉には脂身が層になっており、柑橘類や生姜、エシャロット、唐辛子といったスパイスでしっかりと下味がつけられている。こんがりと焼けた肉汁あふれるサテを、マナド特有の爽やかなサンバル・ダブダブと一緒に頬張れば、その香ばしさと旨味が口いっぱいに広がる。
トモホンやカワンコアン、そして州都のマナドを訪れた際は、ぜひ味わってみたい逸品である。
もうひとネタ!
元精肉業のアドリ氏が1987年に売り出したこのサテは、瞬く間に口コミで人気を集め、1998年には正式に名称のライセンスも取得している。















