夕暮れ時、マラライヤン海岸に強い風が吹き抜け、沖合にはマナド・トゥア島がたたずむ。茜色に染まる海を眺めながら味わう至高のローカルフードこそ、マナド名物の「ピサン・ゴレン」である。
見た目は一般的な揚げバナナだが、マナド流の大きな特徴は、旨味と辛みが詰まったロア魚の唐辛子味噌「サンバル・ロア」にディップして味わう点だ。主原料には、果肉が厚く甘みの強い「ピサン・クポック」と呼ばれるバナナが選ばれる。端まで切り落とさないよう4回の切り込みを入れて平たく広げ、水で調整した小麦粉の衣を纏わせ、たっぷりの油でサクッと揚げて作られる。
一口頬張れば、衣の香ばしさとバナナの濃厚な甘み、そしてサンバル・ロアの旨辛い刺激が口いっぱいに広がる。この甘みと辛みの絶妙な調和は、現地マナドでしか体験できない特別な食体験である。屋台では1個あたり2,000ルピア(約20円)ほどと手頃な価格で手に入り、現地では淹れたての熱い伝統コーヒーとともに楽しむのがお決まりだ。海風を感じながら楽しむ甘辛のハーモニーは、一度知れば病みつきになる南国の食文化の魅力を存分に物語っている。
もうひとネタ!
たっぷりの熱油でバナナ全体を深く浸して揚げるのが調理の重要なコツである。この丁寧な揚げ方により外側の衣はサクッと香ばしく仕上がり、内側からはトロッと濃厚なバナナの食感が溢れ出す。















