オンラインの店舗だけではなく、オフラインの店舗が依然として必要だ――。新型コロナウイルスの流行拡大とそれに伴う移動制限により電子商取引(Eコマース)部門が拡大しているが、企業からこうした声が出ている。
消費財メーカー、キノ・インドネシアのハリー・サヌシ最高経営責任者(CEO)兼社長は、「わが社は競争に勝ち残るために、オンライン、オフライン向け共に商品開発に取り組んでいる」と説明。「新型コロナウイルスの流行拡大を受け、われわれはデジタル事業を拡大した。わが社は競争に取り残されないためにも、オンラインとオフライン双方でのプレゼンス確保を目指す」と強調した。
新型コロナウイルスの流行拡大以降、消費者が外出を控えたことで、インドネシアにおけるオンラインショッピングの利用者は同ウイルス流行以前の7500万人から8500万人に増えた。
Eコマース部門はインドネシアのインターネット産業のけん引役となっている。インドネシアのEコマース部門は2020年に前年から54%伸びて320億米ドル規模に、さらに2025年までに830億米ドル規模にまで拡大するとみられている。