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ワクチン外交に積極的な中国 一方で調査船EEZ侵入、硬軟両様の裏

ジョコ・ウィドド大統領がテレビ生中継で自らコロナウイルス感染対策の中国製ワクチンを国内第1号として接種する様子が全国に伝えられたのは1月13日だった。まさにその13日は前日から中国の王毅外相がインドネシアを訪問している最中だった。これはたまたまの偶然なのか、意図的な狙いがあったのかはわからない。

王毅外相はアフリカ諸国を訪問後にミャンマー、ブルネイ、インドネシアを訪れ、その後フィリピンも訪問した。目的はコロナ禍の当初に中国が展開した「マスク外交」に次ぐ「ワクチン外交」の推進のためで、ミャンマーやフィリピンでは追加の中国製ワクチン提供を表明するなど中国が推し進める「健康のシルクロード」のためであった。

この中国の新たな政策は「一帯一路」「真珠の首飾り」に次ぐ国際戦略で、低所得や医療体制が不十分なことから国際社会から「自国民に必要なワクチン確保」で後れを取っているアフリカや東南アジア諸国連合(ASEAN)の各国に「中国製ワクチン」を積極的に提供することで「中国陣営」への取り込みを意図したものであることは明白だ。
中国と特に関係が深いわけではないブルネイを今回、王毅外相が訪問した理由は2021年のASEANの議長国であることと無関係ではなく、中国のASEANへの並々ならぬ関心の高さを示しているといえるだろう。

あまり報道されていないが、王毅外相のインドネシア訪問の前後、南シナ海南端にあるインドネシア領ナツナ諸島周辺海域あるいはカリマタ海峡、スンダ海峡などの海域でも中国の調査船が航行し、一部でインドネシアの排他的経済水域(EEZ)への侵入を試みたという。インドネシア海自当局による警告に対して中国調査船は「船舶自動識別装置(AIS)の故障」と主張したという。しかしインドネシア側は「AIS故障は常とう手段。スイッチをオフにしていただけ」と警戒を強めている。

王毅外相によるインドネシア訪問に時期を合わせたかのような中国調査船の動き、これもたまたまの偶然なのか、意図的な狙いがあったのかはわからない。

しかし共産党1党支配の中国では一見無関係、無秩序なことでも全てがある意思で貫かれていることが多い。それは共産党の意思であり、習近平国家主席の意思であるともいえる。インドネシアはそうした中国の実態を踏まえて警戒心を持つ必要があるだろう。





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