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JETエクスプレスが営業終了 好調な配送業界の熾烈な戦い

コロナ禍におけるeコマースの発展とともに急成長した配送業界から、ひとつの企業が突然撤退を発表し驚きが走っている。好調な配送業界でビジネス競争が激化している。

2月18日、配送会社JETエクスプレスが同月末をもって営業を終了すると発表した。JETエクスプレスは2015年に国内2拠点から事業を開始し、翌年には支店を7倍に拡大。現在までにジャワ島外を含む国内60都市に拠点を順調に拡大していた。撤退理由については明らかにされていないが、コロナ禍で市場規模を拡大していた配送業界からの撤退に、驚きが走っている。

サプライチェーンインドネシア(SCI)のスティジャディ会長によると、同国の配送業界は、市場の約80%は7社(ポス・インドネシア、J&Tエクスプレス、JNEエクスプレス、シ・チュパットエクスプレス、アンタルアジャ、ワハナエクスプレス、TIKI)によって支配されている。残りの20%の市場シェアを、60社を超える企業が奪い合っている。それでもまだ、国内配送および海外輸送を合わせた市場規模が320兆ルピアを超え、今後3~5年は年平均で30%成長すると見込まれている配送業界は、利益が大きく魅力的なビジネスであるといえ、新規参入企業が多いという。

インドネシアロジスティクス協会(ALI)のマヘンドラ会長によると、生き残っている配送業者の多くが、eコマースと手を組み、そのエコシステムに参入している企業であるという。しかしながら参入後にも、送料無料などのプロモーションのための多額の資金が必要になる。

またインドネシア配送・郵便・物流サービス会社協会(Asperindo)のモハマド会長は、以前は配送業界に依存していたeコマース企業が、今は独自の配送機能を持つようになっており、配送業界における競争レベルは益々高くなっていると述べている。