北スマトラ州アサハン県の沖で19日、違法の出稼ぎ労働者を乗せた木製ボートが沈没した。ボートにはインドネシア人89人が乗っており、61人が救助されたものの、男女2人が死亡、26人が行方不明となっている。
ボートは不法ルートでマレーシアに向かおうとしていたが、出発直後に強い波に遭い浸水した。捜索救助隊によれば、乗船者数が定員を超えていた可能性があるという。破損したボートはすでに引き上げられている。
比較的裕福な隣国のマレーシアには、アジアの貧しい地域から来た何百万人もの出稼ぎ労働者が住んでいるが、その多くは文書化されておらず、建設業や農業などで働いている。不法でインドネシアからマレーシアへ行くには海を渡る必要があり、よく事故が発生している。1月にはインドネシア人女性6人が不法入国の疑いで停泊し、その後マレーシア沖で溺死した。先月にも、ボートが転覆し21人が亡くなっている。