バリ州のワヤン・コスター知事は5月17日、観光業の振興のために新型コロナウイルス感染症を風土病と位置付けるよう要請する公式文書を保健相に対して送った。
コスター知事はバリ島では2年以上にわたって経済の落ち込みが続いており、観光業と経済の回復が喫緊の課題だと強調している。また、バリ島における新型コロナウイルス感染症患者の数が急減していることを理由に、もはやパンデミックではなく風土病の一つとみなすべきとも主張している。3月以降、バリでは2つの国際会議が開かれたり、ニュピで数万人がブサキ寺院に集まったり、レバラン休暇で大勢の人が移動するなど、多数の人が関わるイベントが複数あったにもかかわらず、感染者の数は減少していることも強調している。
一方で、世界保健機関は新型コロナウイルス感染症は風土病や一般的な感染症の一つとみなせる状態にまではまだ至っていないと警告を行っている。