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大道芸ではない!ジャカルタ名物「オンデルオンデル」のはじまりの物語

(c) travel.detik.com

ジャカルタの通りでよく見かける「オンデルオンデル」は、竹で骨組みを作った高さ約2.5mのはりぼての人形。オンデルオンデルはブタウィ族の伝統文化であり、元来は魔除けの人形であったが、昨今では大道芸のひとつとして見かけることが増え、残念ながら一般市民による否定的な感情や政府による規制が必要な事態が生じている。

オンデル・オンデルはスンダプラ村で発生した病の流行を収めるための儀式から始まったとの一説がある。当時村民たちは発熱、悪寒、皮膚の赤み、奇妙な行動などの症状を示す伝染病に次々に罹患していた。村民たちに助けを求められたシャーマンは、大きな人形「バロンガン」を作ることを思いついた。人々はバロンガンには救いの神が宿っていると信じ、村を滅ぼす病気や悪霊を追い払うためにバロンガンを担ぎ、竹などで作った楽器で大きな音を出しながら村中を練り歩いた。すると数日後には皆、奇跡的に回復。以後、村民たちは村を悪霊から守るためにこの儀式を定期的に開催するようになった。

やがてバロンガンはオンデルオンデルへと名前を変え、結婚式や建物の落成式など、あらゆるイベントや祭りで人々を危険から守るものとして取り入れられるようになった。ジャカルタの観光名所ではミニチュアのオンデルオンデルがお土産として販売されている。