中部パプア州プンチャック・ジャヤ県で16日、インドネシア国軍が「自由パプア運動(OPM)」の構成員とみなしたパプア人男性3人を射殺した。亡くなったのは同県ムアラ地区の男性らで、被害者を良く知る現地の伝統的指導者オーティス・ムリブ氏は、「被害者は民間人で、うちひとりは村長であり、住民投票(ペペラ)の投票権を持つパプア先住民の子孫だ」と抗議した。
国軍の広報担当は、「正確なデータを基に、情報を分析した結果、構成員と判断した」と主張。一方で、西パプア民族解放軍-自由パプア組織(TPNPB-OPM)は、被害者は同組織の構成員ではなく、一切関与していないと声明を出した。事態は混沌とし、事件の翌日には暴動が発生して車両が焼かれるなど、一時騒乱状態となった。この暴動が原因で4人が負傷、民間人1人が死亡した。
現住民や人権活動家らは、国軍に責任があるとして抗議し、より詳しい捜査を求めている。