インドネシア国内最大級の民間銀行BCAは2月22日、近年銀行のシステムやネットワークに対するサイバー攻撃が増加していると警鐘を鳴らした。BCAは2024年中に40億件以上のサイバー攻撃を確認したと明らかにした。2023年には19億件程度のサイバー攻撃が確認されており、1年で倍増している。
同行の戦略情報技術グループ上席役員を務めるデビッド・フォーミュラ氏によると、サイバー攻撃の多くはDDoSと呼ばれる分散型サービス拒否攻撃で、攻撃によってシステムが圧迫され、正当な権利を有する本来の顧客が銀行のシステムやサービスにアクセスできなくなる恐れがある。ほかにも、マルウェア攻撃のような悪意あるソフトウェアも確認されている。一方で、BCAはキャパシティプランニングなどサイバー攻撃への対策を万全に講じているため、ネットワークがまひするような被害はこれまでに確認されていない。
BCAは3,200万人の顧客を持ち、1日当たりの平均取引回数は1億4,000万件を超える。