インドネシア銀行のペリー・ワルジヨ総裁は1月21日の理事会後の会見で、年初から続くルピア安について、副総裁人事を巡る市場の懸念が影響しているとの認識を示した。ルピア相場は一時1ドル=1万7000ルピアの大台に迫る水準で推移しており、中銀は警戒感を強めている。
総裁はルピア安の背景として、米国の関税政策や高金利といった外部環境に加え、国内の「政治的な雑音」が市場心理を悪化させたと指摘。具体的には、次期副総裁候補として現財務副大臣のトーマス・ジワンドノ氏の名前が挙がっていることだ。同氏はプラボウォ大統領の甥にあたり、市場の一部では中銀の独立性や財政規律が揺らぐとの警戒感が広がっている。
また、国営石油会社プルタミナや国営電力PLN、さらに投資機関BPIダナンタラによる旺盛な外貨需要もルピア売りの要因となった。1月中旬までの証券投資の流出超過額は16億ドルに達した。
ペリー総裁は「政策決定は専門的かつ強固なガバナンスの下で行われる」と強調し、人事による独立性の毀損を否定。足元でルピアは1万6936ルピア近辺まで値を戻しているが、中銀は為替および債券市場への介入を通じて安定維持を図る方針だ。



















