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違法タバコ合法化案に批判 「法の支配」形骸化の懸念

違法タバコ業者を救済するためにタバコ税(物品税)の区分を追加し、実質的に合法化する案が浮上し、法学者や専門家から強い批判が出ている。この政策案は法執行を弱体化させ、経済犯罪の根絶に向けた取り組みに悪しき前例を作る可能性があると指摘されている。

トリサクティ大学の資金洗浄法専門家、イェンティ氏は、違法業者に妥協の余地を与えるアプローチは国家の法執行の基盤を損なうと断じた。同氏は「刑事法や犯罪撲滅を軽視する動きだ」と述べ、財政政策が刑事法の原則と乖離することに懸念を表明。違法行為を後付けで合法化することは、モラルハザードを招き、国家の法権威を失墜させるリスクがあるという。さらに、これまで法令を順守してきた正規業者への不公平感についても言及した。「ルールを守る者が報われない不公正な扱いだ」とし、経済犯罪への対応は一貫性を持つべきだと強調した。

一方、汚職撲滅委員会はタバコ税セクターにおける汚職疑惑の捜査を進めている。4月にはマドゥラ出身の実業家、ヘル氏が召喚されるなど、取り締まりが強化されている。背景には違法タバコの蔓延による深刻な被害がある。西ジャワ州では31億ルピア(約3,007万円)相当の違法タバコが押収され、15億6,000万ルピア(約1,513万円)の国庫損失が判明した事例もある。別の事件では、231億ルピア(約2億2,400万円)相当の1,100万本が密輸され、摘発に至っている。法執行の強化こそが、違法流通の抑制と正規産業の保護に不可欠との声が強まっている。