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インドネシア財閥13派徹底解剖|Lippo Group

リッポーグループ(1950年創立)

lippogroup

創始者:モフタル・リアディ
中核事業:金融サービス、不動産開発、メディア、通信、小売リテールなど

傘下法人・出資先
  1. 金融サービス
    CIMBニアガ……旧リッポーバンクが2008年に合併、現在もマイナー出資
  2. 不動産開発
    ・リッポー・リミテッド……不動産デベロッパー
    ・OUE(シンガポール)……不動産デベロッパー、ホテル運営
    ・リッポー・チカラン……チカランでの不動産デベロッパー
  3. 小売り、外食ほか
    ・マルチポーラー……小売りリテール、IT関連
    ・マタハリ……デパートチェーンにマイナー出資
    ・マタハリ・プトラ・プリマ……ハイパーマート運営
  4. IT関連
    アクロス・アジア……放送サービス

銀行家一家、通貨危機を機に転身

中国福建省甫田市に祖を持つ1929年東ジャワのマラン生まれのモフタル・リアディ(Mochtar Riady)がリッポーバンクを1948年に設立したのが起源とされる。モフタルはその後、ブアナバンク、パニンバンクを次々と創業。銀行家として名を馳せる。1975年にスドノ・サリムの声かけでBCAの共同経営者に。その後1990年に引退するまで頭取を務め、BCAをインドネシア最大の民間銀行に育て上げた。

ただ、リッポーバンクは1997年に始まったアジア通貨危機で大量の不良債権を抱え、政府支援を受けることになる。一時はスイスアジアグローバルという投資会社に過半数株を押さえられるが、その後、マレーシア政府傘下の投資会社にそれが売却される。このような経緯もあって、2008年にマレーシア最大のCIMBニアガ銀行に吸収され、同行のインドネシア法人という形で運営されている。

リッポーグループは現在、不動産デベロッパーとしての色が濃い。息子のステファン率いるリッポー・リミテッド(香港上場)をはじめ、ジャカルタ東郊外の新市街開発を行うリッポー・チカランなどの法人を擁する。

次男のジェームス・リアディはリッポーグループの副会長として、メディア、通信、小売リテール、医療、教育など多くの事業を手掛ける。リテールビジネスではマルチポーラーという法人を筆頭に、インドネシアの老舗デパートとして知られるマタハリに出資するほか、ハイパーマート運営のマタハリ・プトラ・プリマを保有している。