インドネシア政府による輸入規制措置は高付加価値の製造業の発展を妨げる――。世界銀行がこのほど、こうした見方を示した。
世銀は今回公表した2022年12月版の「インドネシア経済見通し」で、製造業の成長のためには非関税措置(NTM)、サービス貿易規制、貿易円滑化に関連する課題に対処する必要があると説明した。
世銀によると、インドネシアではアジア通貨危機以降の脱工業化により、同国の高付加価値輸出額が国内総生産(GDP)に占める割合は2002年の31%から2021年には19%に低下した。
世銀は「インドネシアの貿易のポテンシャルは過去40年間の世界貿易の成長にわずかに後れを取っている」と指摘。とくに輸入関税の大きな引き下げが実施されたものの、NTMが講じられたことが貿易の伸びを阻害したと説明する。