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電子道路課金システム導入間近?渋滞緩和への有効性は期待できる?

(c) Kompas.com

ジャカルタ特別州政府は、首都中心部の渋滞緩和を目的に州内25の道路における電子式道路課金システム(ERP)の導入計画を進めている。今年から段階的に試行される方針とされてきた同計画について、ジャカルタ特別州政府運輸局のシャフリン・リプト局長は「現時点では草案であり州令ではない」と述べている。ERPの導入は渋滞緩和にどれほどの効果が期待できるのだろうか。

インドネシア大学の交通専門家Tri Cahyono氏は「ERPによる収益を公共交通機関への投資に割り当てることを前提とした上で、ERPの導入は交通渋滞の緩和に効果的な取り組みになる可能性がある」との見解を示した。「奇数・偶数制度などのこれまでに講じられてきた渋滞緩和策とERPとの大きな違いは収益性。ERP単体ではなく同時に公共交通機能の向上を進め、自家用車から公共交通機関への乗り換えを促進することに成功すれば、渋滞緩和が可能になる」と説明した。

ERPは午前5時〜午後10時までの実施をベースとし、一定の条件下では一時的停止の承認も可能とする見通し。料金は5000Rp〜1万9000Rpと提案されているがERP導入可決後に料金調整が行われると予測される。ERP導入はシンガポールや香港などの複数の国で既に実施され、一定の成果を上げている。