インドネシア事業に関する無料相談はこちらから

スラウェシ島山岳地帯に暮らすトラジャ族の古代墓地「レモの岩窟墓」

(c) validnews.id

独自の文化・習慣を大切に守ってきたトラジャ族の独特の葬儀・埋葬方法には、世界から関心が寄せられている。緑豊かなトラジャの自然の景色と調和して存在するレモ村の岩窟墓は、トラジャ最古の石墓のひとつ。もともとはトラジャ族の貴族のために特別に作られた墓地であり、16世紀から存在していたと考えられている。

高ければ高いほど神に近いと信じられているため、埋葬地は高い崖の上部にある。岩壁には70以上の横穴があり、その横穴の中に地域の人々のご遺体が安置されている。 岩窟墓の入り口には、天からの恵みを授かるために両手を広げて前に伸ばす木製の人形が無数に並んでいる。「タウタウ」と呼ばれるこの人形は、埋葬された故人の生前の姿を模して作られているため、ひとつひとつ形が異なる。地元の人々は、レモの岩窟墓に埋葬された家族は、神と共に生きていると信じているため、現世に住んでいる時と同じようにご遺体を運んだり、食料を提供したりしている。

村の人々は葬儀の様子や、岩壁の横穴に安置されたご遺骨の様子を、訪れる観光客と共有することを厭わない。そのため彼らの死にまつわる考え方、儀式、芸術を間近で見学することができる。またレモの岩窟墓は他の岩窟墓と比較しても芸術性が高いと評価されている。興味のある方は、一度訪れてみては。