グローバル・コミュニケーション・コンサルティング会社エデルマン(Edelman)が発表した信頼度調査「2022年エデルマン・トラスト・バロメーター」によると、メディアに対する信頼度は、前年に比べて世界的に低下していることが明らかになった。メディアと政府のリーダーは最も信頼されていない存在であり、両者が不信の連鎖を助長していることも数字に表れた。「報道は真実でない、あるいは誇張されている」と信じる国民の割合も、前年と比較し8ポイント上昇している。
インドネシアを含む22か国を対象とした調査結果では、ニュース情報源としてのソーシャルメディアへの信頼度が前年と比較し最大8ポイント低下している。この背景にはソーシャルメディアを介して拡散された大量のフェイクニュースに対する懸念があると考えられる。インドネシアは調査対象国27か国の中で2番目に「虚偽の情報やフェイクニュースが武器として利用される可能性を心配している」と答えた回答者が多い国であり、その懸念指数は前年と比較し4ポイント上昇している。
報道機関には、事実に基づいた正確な情報発信者、民主主義の守護者としての責務を果たすためにも、倫理や人権を軽んじるコンテンツ・クリエイターらの発信力に劣らない、デジタル成熟度の強化が求められている。