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9月7日は織物の日。インドネシアの織物について少しだけ学ぼう

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織物はインドネシアの代表的な手工芸品のひとつ。モチーフの多くは冠婚葬祭や宗教的儀式と結びつきがあり、各地域発祥の織物にはそれぞれ独自の技法、装飾、色などが存在してきた。継承が困難で姿を消しつつある織物もあるなか、政府は9月7日を織物の日として祝うことを宣言し、その保護を目指している。

パレンバン産ソンケットは、結婚式などの正式な行事の際には欠くことのできない伝統衣装。結婚式では新郎、新婦、親族、参列者に至るまで、全員がソンケットを着用する。パレンバンの伝統舞踊ジェンディン・スリウィジャヤのダンス衣装として目にしたことがある人も多いのではないだろうか。バタク族の伝統織物ウロス布は、ショールの形でよく見られる。色は赤、黒、白で、金糸や銀糸が織り込まれているものが主流。ウロス布は伝統的な儀式だけでなく、日常着としても使用されている。

中核村、中間村、外部村に分かれている少数民族バドゥイ族の村々では、村によって服装が異なる。外部村の村民は黒や青などの暗い色の服を着用し、中核村の村民は白と黒の服を着用する。バリ島、トゥガナン産のグリンシン織りは、綿糸で作られた経緯絣(たてよこがすり)の伝統的織物。調和のとれた美しい幾何学模様が作れるが、完成には1〜5年の長い年月と非常に高度な技術を要する。