リザル・ラムリ前海洋調整相が2日、中央ジャカルタの病院で、すい臓がんのため死去した。69歳だった。すい臓がんがステージ4で見つかったリザル氏は、約2カ月間入院していたが、公表していなかった。
孤児だったリザル氏の生い立ちは苦難の日々だったが、勉学に励みバンドン工科大学を卒業。学生活動家を経て、経済学者になった。1978年、スハルト元大統領再選の反対デモに参加し、1年6カ月の懲役を受けた。出所後は留学してボストン大学で博士号を取得し、帰国。その後、1992年に経済評価機関である「エコニット」を設立し、国民にとって不公平な政策を批判した。2000年から2001年にかけて食糧調達庁長官を務めたことで、有名になり、第1期ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領政権下の2015年から2016年にかけて、海洋調整相を務めた。政府に対して非常に批判的だったことで知られている。