アジア開発銀行(ADB)は2024年におけるアジア太平洋地域の経済が、強い内需と半導体輸出および観光業の回復により、4.9%成長すると予測している。
ADBのチーフエコノミストのアルバート・パーク氏は、アジア開発途上国の経済成長は今年来年とで安定に推移するとし、11日にADBが発表したレポートによると、成長は同じ水準で続くという。インフレはここ2年間で食糧価格の上昇によって押し上げられたが、今後2年間で緩やかになるとの見通し。
南アジアと東南アジアの内需と輸出による成長が、不動産市場や消費の低迷による中国の景気減速の影響を相殺するとした。中でもインドは重要な経済成長の原動力であるとし、成長率は24年に7%、25年には7.2%との見通し。一方、中国の成長率は24年は4.8%、25年に4.5%といずれも昨年の5.2%から減速すると予測される。