国営電力会社PLNは、スマトラ島南部の超高圧送電網で生じた不具合をきっかけに今月4日から5日にかけて島全体で大規模な停電が発生し、住民の生活や商業活動に支障が生じたことを明らかにした。この停電による経済損失はスマトラ島内だけで2兆ルピアに上ると推計される。同送電網はスマトラ島全体の送電網の一部であったため、周辺地域のみならず北部のアチェ州にまで影響が及んだ。
北スマトラ州で印刷業を営むアブドゥル・ワヒ氏は停電のため収益が70%少なくなったと述べ、南スマトラ州で鯉の養殖を行っている男性はエアーポンプが停止したために数百匹の鯉が死んだと不平を述べた。卒業論文の審査会を予定していた大学では電力が回復するまで審査会を延期した。PLN社は8時間以上停電が継続した利用者への補償として来月の電気料金を10%割り引くことを決定した。