アメリカ労働省は、インドネシアのニッケル産業が強制労働に関連しているとして、2024年版の報告書に追加した。この報告書は労働省の国際労働問題局(ILAB)がまとめたもので、強制労働や児童労働の疑いがある82カ国の204品目をリスト化しており、インドネシアのパーム油も含まれている。
アメリカ大使館は、このリスト入りに制裁や貿易影響はなく、主な目的は労働問題への意識向上と対策促進だと説明している。報告書によると、一部の中国人労働者がインドネシアのニッケル産業で過酷な条件下で働かされているという。インドネシア政府は、証拠が確認されれば対策を講じると表明し、強制労働や児童労働を容認しない立場を強調した。国内での児童労働問題にも引き続き取り組む方針だ。
一方、専門家はこの報告書が米中対立の影響を受けた可能性も指摘しており、政府に労働改革の必要性を強調している。