世界銀行の報告によると、インドネシアの経常赤字が今後数年でパンデミック以前の水準を超えると予測されている。主因は外資系企業の利益送金と貿易収支の悪化であり、2024年にはGDP比0.9%、2025年には1.4%、2026~2027年には1.6%に達する見込みである。貿易収支は2020年5月以降黒字を維持しているが、2023年のコモディティー価格下落で経常収支はGDP比0.2%の赤字に転落した。一次所得収支も大幅な赤字を記録しており、2023年には約360億ドルの赤字、2024年初めの9カ月間では274億ドルに達している。この赤字の主な原因は、外国企業による利益送金であり、とりわけ資源豊富な発展途上国では一般的な現象であると世界銀行は分析している。
バンク・セントラル・アジアの専門家は楽観的な見解を示し、パーム油やカカオ、コーヒーといった輸出商品の価格が著しく上昇していることから、物品貿易黒字が今年も維持されると考えている。